かえる目@大阪

 大阪は四ツ橋、シェ・ドゥーヴルへ。

 今回のかえる目は、中尾さんがドラム(といってもスネアとシンバルのみ)に入ったことで、ぐっと軽音楽らしさが増した。軽く一曲やっただけで、きのう宇波くんのディレクションのもとわたし抜きで行なわれたリハがしっかりしていたことがわかる。
 対バンであるPOPOは、以前、新世界で聞いてとても気に入っていたので、ひとつ共演を、と一緒にやるための新曲を持っていったのだが、あまりにテンポが歌い手まかせの奇妙なので、オルガンの喜多村さんがこれはたまらんという感じで「弾きます?」。
 結局、本番で初めて人前でオルガンを弾きながら、新曲「Liliput」を唄う。POPOがインストだったせいか、第一声を発したとき、明らかに客席から「え?うたうの?」という感じの空気が返ってきて、これはうまい始まりだなと思った。
 リハとは、まったくテンポも弾き方も変えてしまったけど、江崎さんと山本さんの反応のよさに助けられていい演奏だったと思う。
 休憩をはさんで、かえる目
「東京事件」はご当地用に以下の通り書き換えた。

大阪事件

高いビルなど見飽きたが
のぼってきたのさ この街 大阪
ビルは双子でビルは双子でツイン式
京橋の京橋の 忘れたばかりの あの事件

赤いレンガの公会堂
修復したのさ むかしの大阪
あんな本やらこんな本やら 淀屋橋
図書館で図書館で 調べてみたのさ あの事件

ソースの匂いにひかされて
くぐってみたのさ のれんは 大阪
立って飲むのさ立って飲むのさ ウメチカで
二度づけは二度づけは 禁じ手なのか あの事件

オフィスの風に背を押され
流れてきたのさ ビジネス大阪
花王住友 花王住友 アパレル屋
本町で本町で 見かけただけのあの事件

 店のオーナーは、じつはかなりのユーミンファンで、リハのとき、やってる曲があまりにユーミン風なので、指摘したものかどうか当惑していたそうだ。もちろん、ユーミン・メソッドを使っているので、似ていないはずがないのであるが、予備知識のない方にそう思われたのは、メソッドがきちんと機能している証拠で、なんとなくうれしい。「雨の街を」のピアノをコピーしましたよねー、などという話で盛り上がる。

今日の曲目:
1. ふなずしのうた
2. 弁慶の引きずり鐘の伝説
3. 能登の恋人
4. コーヒービーン
5. 大阪事件(東京事件あらため)
6. 潮風にまかせて
7. 女学院とわたし
8. 女刑事夢捜査
9. 8月31日のうた
10. 1919のうた

終電車でメンバー一同彦根に。全員空腹を満たすべくうま屋にてメニューに載っている食い物をすべて注文し、豪華に食いつくす。そのあと、中尾さんの小学生時代に録音したという驚異のオナラ電子音楽から中学時代の多重録音までを堪能する。
 ねころんで宇波くんが買ったさがみゆきの単行本を読むうちに寝る。