2005-03-15から1日間の記事一覧

ニューメソッド

ところで、「ポストノイズ」特集でもあちこちで名前の挙がる代々木の「オフサイト」(4月末まで!)なんだけど、あそこでは、隣家に気遣うがゆえに、しばしば生楽器がマイク通さずに演奏されてるということは、行った人なら知ってると思う。これ、音量とは逆…

メソッドを介することの限界

原音派全盛時代に比べて、現在のメソッド派全盛時代は、ある意味で、聞き手の頭がよくなってるんだと思う。頭がよくなってるということは、それだけメソッド依存度というか頭脳警察度が高いわけで、メソッドや頭脳警察に乗らない音楽ははじかれてしまう。と…

・・・とその衰退

ジャズ喫茶やクラシック喫茶の衰退は、学生運動的気風の衰退とか、CDの登場によるレコード資産の運用の困難化とか、いろいろな説明が付くと思うけど、少なくともその結果現われたのは、オーディオを介した「原音」志向の衰退だと思う。だって、CDが登場した…

原音志向の栄光

この、「原曲と違うものを聞いてもへっちゃら」という状態、いまは当たり前に思えるけど、はじめからこんな風だったわけではないと思う。だって60年代から70年代にかけて、オーディオマニア全盛期ってのがあったわけじゃないですか。カセットテープの音質で…

スーパーマーケット・ラーニング

あと、見逃せないのが、ポップスのMIDI化、そして、われわれを取り巻くMIDI音楽の氾濫。 たとえば昨日紹介した「ロックイット」」のMIDI版。これぞヤマハ・メソッドの産物! これ、すごいことやってるよ。絶対音感駆使して、スクラッチから無理矢理音程拾い…

「予習」する人の登場

あ、そういえば、ライブとかに行く前に「予習していく」という考え方あるじゃないですか。歌詞のすみずみの節回しまで覚えて歌えるようにしてから行くってやつ。あれも80年代以降の産物だと思うな。みんな当たり前みたいに「予習」してるけど、そもそもライ…

カラオケ・ラーニング

じゃ、そんなメソッドをいつのまに聞き手は習得したのか。ここで、長年の歌謡曲の進化の果て、という風に議論を丸投げしてもいいのだが、もう少し具体的にいこう。 たとえばカラオケ。カラオケってのはある意味で、メソッド習得のすごい練習場だと思う。 MID…

聴き方のメソッド化

大友さんがユリイカの「ポスト・ノイズ」鼎談の中で、iPodの音が耐えられない、って話を書いてるんだけど、逆に言うと、iPodの音質でも生き残る音楽ってのがいろいろあって、それがiPodに乗っかるんだよなあ。そして、残念ながら、というよりはある種の必然…

録音>再生という手段が音楽を限定する

しばらく読んでないんだけど、最近のサウンド&レコーディング・マガジンってじつはとてもおもしろいことになっていて、特集のあとの真ん中へんの連載記事、とくに澤井妙治氏、戸田誠司氏、そして佐々木敦氏の文章は毎号楽しみにしてた(いまも連載続いてる…